古いサイトを Markdown で書き直した

2016-02-22   note  web  kaizen 

かれこれ 10年くらい運営している古い Web サイトを HTML から Markdown (Hugo) に書き直した。月間 10万 PV 以上あるそこそこのサイトで、このまま維持・管理していくモチベーションを保つためにモダンな構成にしたかったためだ。

Markdown に変更して最初に感じたのは、「純粋に文章のクオリティが上がる」ということ。HTML で書いてると文章に集中できないので、いつの間にか文章がおかしくなっていたりするが、Markdown だとそれがない。実際、HTML で書いていたときはぜんぜん気づかなかった誤記や不十分な表現がぼろぼろ見つかった。これだけでも Markdown 化した価値が十分にあった。

Hugo の変換の速さも実にすばらしい。実はこのブログも最初は Jekyll で始めたのだが、あまりにも遅すぎて途中から Hugo に乗り換えている。Hugo に乗り換えてからはそういった不満は一切ない、まさにスピードは正義である。

ただちょっと気になったのは「Markdown の表現力の乏しさ」だ。元々 HTML で作っていたサイトなので、それが問題になることはまったくなかったのだが、Markdown だとうまく書けないことがちょくちょくあった。たとえば <dl></dl> とか。逆に余計な表現がないことが Markdown の利点なのかもしれないが、それでももうちょっとできることが多くてもいい気がする。

その後に AsciiDoc なるフォーマットがあることを知ったのだが、残念ながら Hugo はまだ対応していないようなので見送った。AsciiDoc なら十分な表現力があるので、HTML からコンバートするにはうってつけだろう。

もう何年かして Hugo が対応して、かつもっとメジャーになっていたら、今度は Markdown から AsciiDoc に乗り換えたい。

余談だが、今回の Markdown 化を決断する以前に、いくつか作り直し方法の候補があった。

  1. Blog 化
  2. Wiki 化
  3. GitHub Pages などのサービスに上げる

1 や 2 は試してみたことがあったけど、実際に実行しなくて本当によかった。簡単に言うと、冗長すぎるから。長く維持・管理するフォーマットはプレーンテキストのような原始的なもののほうが絶対にいい。要するに DB やら PHP プログラムやらがあると、管理するのが面倒だということだ。WordPress で作ったブログも、作ってから本当に後悔した。管理するのが本当にめんどくさい、やってられない。

3 はそもそも 10年以上参照されるようなサイトを、他人が提供するいつ終わるかもわからないサービスに丸投げすることはできないので却下した。

それで最終的に Markdown + Hugo + Git という構成で落ち着いた。モダンすぎて吐きそう。Hugo はどうなるかわからないけど、なくなったら別の物を使えばいいだけだ。これならもう 10年は余裕で戦えるだろう。