心に触れろ

2016-05-07   management  life 

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最低のマネージメントをしてる人間をよく観察していると、連中に共通して見えてくるのが「言動がまったく心に響かない」という点だ。

本当に人を動かしたいと思うなら、人の心を動かさなければならない。別に胡散臭いセミナーに騙されたとかではなく、自分自身がそうだからそう思うのだ。実際のところ、心が動かないことに対して行動したいと思う人がどれだけいるだろうか?

これに関しては『How Google Works』に似たようなことが書いてあった。

相手の行動を変えたいなら、説得力のある主張をするだけでなく、相手のハートに触れなければならない。
―― How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント

まったく同感だ。

「心がどうこうじゃなくて仕事だから割りきってやれないやつが無能」みたいな考えでマネージメントをしてる連中、そういう連中が最低のマネージャーになる。疑わしいのであれば、まわりを見渡してみてほしい。マネージメントセンス皆無の連中の多くは、そういった連中ではないだろうか?

こういう類の話をしていると、いわゆる体育会系ブラック企業の思想と混同されそうな気がするけど、あれはいわゆる洗脳や同調圧力と言われるもので、心に触れるのとは真逆のものだ。その証拠に、連中の言葉はなにひとつとしてあなたの心に響かないだろう

だが実は面白いことに、そういうブラック企業の言葉に心を動かされる人間が一定数存在している。これが非常に面白いのだが、前述の言動がまったく心に響かないマネージメントを行うタイプの人間がこれに当たる。実際に観察した結果がそうだった。つまり、人の心が分からない連中の言葉が、人の心が分からない連中の心に触れたのだ。

要するに連中は「心ない」のではなく、われわれの心とはまったく異質であるということだ。ブラック企業に就職して心を壊す人は、そのことに気付けなかったのではないだろうか。連中の負の心のスパイラルに飲み込まれて正気でいられるわけがない。

心に触れない連中に、心を預けてはいけない。