BLEACH の連載終了を最後に、チェックしている連載中のマンガがひとつもなくなってしまったが、先日ついに新しいマンガ「3月のライオン」を開拓した。
正月に放送されたアニメ版の一挙放送を観て、そのストーリーの美しさに心を動かされ、何年ぶりかわからないくらい久しぶりにマンガの全巻買いをした。アニメ版も時間を忘れて一気に観終わったが、マンガ版も同じく時間を忘れて一気に読み終わった。
この作者、「ハチクロ」の作者らしいけど、おれは「ハチロク」には興味あるけど、「ハチクロ」にはまったく興味がなかったので、「3月のライオン」も完全にノーチェックだった。
やっぱ面白いマンガというのは、いつの時代にも必ずあるものだ。このマンガ、なにがすばらしいかと言うと、おれが考える新時代のマンガ三大要素を兼ね揃えているのだ。
マンガの三大要素といえば、有名なのはジャンプの、
- 友情
- 努力
- 勝利
であろう。ただ、これらはもう絶望的に古く、いまの時代に合っていない。残念ながら、だれの心にも響かなくなってしまったのだ。そのことは、いまのジャンプの凋落がみごとに証明している。
おれが考えている次に来る「新時代の三大要素」は、
- 愛
- 感謝
- 自分と向き合う
である。「3月のライオン」は、見事にこれらすべてを兼ね揃えていた。面白いわけだ。
個人的に最も重要だと考えているのが、最後の「自分と向き合う」だ。「自分と向き合う」とは、一体どういうことなのか。簡潔に説明するには、その逆を考えてもらえば手っ取り早い。「駅員やコンビニの店員に喚き散らしているオッサン」、これが「自分と向き合えない」人間の姿である。自分と向き合えている人間には、こんな恥ずかしいことは絶対にできない。自分と向き合える人間こそが、真に強く美しいのだ。
「3月のライオン」は、まさに自分と向き合う物語だった。おれが強烈に心を惹かれたのはそのためだろう。
マンガ版のみならず、アニメ版も非常によくできている。興味があったらチェックしてみてほしい。