高校のころの教師だったと思うが、
金がかからないことは偉大だ
みたいな話をしていたことをよく覚えている。
「趣味や学問などといったものは、往々にして金がかかるものであるが、もしそれらを金をかけずに行えるのならそれは偉大なことである」といった話だった。
当時は金がかからないことなんてどうせろくなもんじゃない、と思ってまったく相手にしていなかった。だが、大人になって自分で金を稼ぐようになってわかったのは、やはり金がかからないことは偉大だといういことだ。
「金がかかる」ということはつまり、
- 物質的なリソースに依存している
ことであり、逆に「金がかからない」ということは、
- 物質的なリソースに依存しない
ことを意味しているのではないだろうか。
「物質的なリソースに依存しない」というのは、要するに「思考的なもの」「精神的なもの」を意味している気がする。当の本人にその意図があったかどうかは定かではないが、いずれにせよいまとなっては、
「金がかからないことは偉大だ」
と思う。